スタイル

ミノディエール：女性らしさとエレガンスの象徴

1933年に誕生して以来、ヴァンクリーフ＆アーペルを象徴する作品のひとつがミノディエール。エレガンスを究極の形にした、メゾン独自のアイテムです。

1933年、メゾンが制作したミノディエールは、1920年代に高く評価されたヴァニティケースの改良版として、世界中の女性たちに向けてデザインされました。女性たちの外出時に欠かせないさまざまな小物を収めるケースは、パリ郊外にある一族の邸宅の名にちなんで「ミノディエール」と名付けられました。

カメリアミノディエール、1938年

クラスプはクリップへと形を変えることができます

イエローゴールド、ミステリーセットルビー、ルビー

ヴァンクリーフ＆アーペルコレクション

シルバーとピューターの合金やゴールドを用いたこのケースには、彫刻やラッカー、ギヨシェ彫りのモチーフ、貴石の装飾などが施され、女性が外出時に必要となるあらゆる小物を収めるコンパートメントが備わっていました。鏡、口紅、パウダーコンパクト、シガレットホルダー、ライター、ミニチュアの時計などを収納して、ブラックサテンのパーティバッグにしのばせたり、そのままクラッチとして持つこともできます。形を変えるジュエリーというメゾンの伝統を忠実に受け継ぎ、クラスプを取り外してクリップとして着用することもできました。

控えめに、あるいはカラフルに、まばゆく輝いて。ミノディエールは長年にわたり、移り変わる時代や影響を反映したさまざまなデザインを発表してきました。1930年代のなめらかなブラックラッカーから、1950年代の自然を描いた芸術的な装飾、そして2000年代の夢のような作品まで、その貴重なモチーフは時代ごとの女性らしさを極めて洗練させた形で私たちに伝えてくれます。